リモート会議で画面共有する時に注意すること

リモート会議をする機会はだいぶ増えてきましたが、まだまだ不慣れな方も多いのではないでしょうか。リモート会議には対面にはない難しさがあります。ツールの使い方や顔出しするかどうか、資料はどのように表示するのが良いのか、等々。

ビジネスシーンにおいて、リモートで会議はいまや避けては通れないものになってきていると思いますが、一番注意しないといけないのは、なんといっても情報の流出です。

PCで作業をしているときに、そのままリモート会議を始めたりすると、うっかり機密情報が表示された画面を共有してしまい、個人情報や他の顧客の情報が相手に見えてしまう可能性があります。

そのようなことがないように、この記事では、リモート会議での情報流出を防ぐための対策を紹介します。紹介する対策は、以下の7つです。

  1. できる限り、デスクトップではなく個別のアプリケーションを共有する。
  2. デスクトップのファイルは削除するか、フォルダに退避しておく。
  3. 余計なファイルを閉じておく。
  4. 必要なファイルは、あらかじめ開いておく。
  5. 予測変換機能をOFFにしておく。
  6. ファイルはタスクバーから開く。
  7. エクスプローラーのナビゲーションウィンドウを非表示にしておく。

1. できる限り、デスクトップではなく個別のアプリケーションを共有する。

ZoomやTeamsなど主流なリモート会議ツールでは、画面共有の方法として、①デスクトップを共有する、②個別のアプリケーションを共有する、の2つの方法があります。

①デスクトップを共有するのは、操作している画面をそのまま共有するイメージです。共有している人のデスクトップと、相手に見えている画面が常に一致するので、わかりやすいとも言えるでしょう。

一方の②個別のアプリケーションを共有する方法は、指定したアプリケーションの画面のみが共有されます。デスクトップ上で別のアプリケーションに切り替えたとしても、相手には共有したアプリケーションが見え続けます。そのため、共有している人が画面を切り替えたつもりになっていても、相手には切り替え前の画面が見え続ける、といった齟齬が発生する可能性があるので注意が必要です。

しかし、不要な情報が流出するのを防ぐ、ということを意識するのであれば、可能な限り、②個別のアプリケーションを共有する方法を採るべきだと思います。

①デスクトップを共有する方法を使うと、うっかり機密情報が開かれたファイルを表示してしまう可能性があります。普段使っているPCでそのままリモート会議に参加していると、ひとりで作業している時にしていることを、リモート会議中にもそのままやってしまうことが考えられるからです。

これを防ぐため、②個別のアプリケーションを共有する方法にし、多少面倒でも、画面を切り替える際には、切り替え後の画面をあらためて共有したほうが良いでしょう。これによって、明示的に共有しようと考え、操作した画面以外を相手に見せる可能性を低くすることができます。

2. デスクトップのファイルは削除するか、フォルダに退避しておく。

①デスクトップを共有するのと、②個別のアプリケーションを共有するという2つの方法があるということを先に述べましたが、この項で紹介するのは、①デスクトップを共有する場合に気をつけるべきことです。

①デスクトップを共有する場合は、あらかじめデスクトップにあるファイルを削除するか、退避しておくのが良いでしょう。これは、画面を切り替える際に、うっかりデスクトップが映ってしまい、そこにあるファイル名称や背景画像などから情報が流出するのを防ぐためです。

アプリケーションをずっと表示し続けて、デスクトップが表示されないようにすれば良いと考える方もいるかもしれませんが、画面共有中に意図したものと違うファイルを開いたり、間違ってアプリケーションを閉じてしまうというのはよくあることです。

そのような操作ミスをした場合でも、余計な情報を相手に見られないようにする対策をとっておくことが、情報流出の防止には重要です。

3. 余計なファイルを閉じておく。

基本的にリモート会議中は、会議に関係のない資料は閉じておくべきです。これは会議に集中しようという意図ではなく(そういう観点からもいいと思いますが)、余計なファイルを開いておくと、ついうっかりそれを見せてしまう可能性があるからです。

特に、会議直前に何か作業をしていて、そのままリモート会議に突入した後、内職して元の作業を続けているような場合は注意が必要です。

アプリケーションを切り替える方法はいくつかありますが、直前に表示していたウィンドウは、再度表示しやすい位置に出てきやすいものです(画面切り替えをAlt + Tabで行なっている方は想像がつくかもしれません)。

このようなリスクを回避するため、会議が始まる前に、見せてはいけないファイルが開かれていないかを確認することを習慣化すると良いでしょう。

4. 必要なファイルは、あらかじめ開いておく。

前の項で不要ファイルを閉じておくべきと書きましたが、逆に、必要なファイルはあらかじめ開いておくことが重要です。

これは、共有するファイルを素早く見せることができる、というメリットもありますが、それと同時に、誤ったファイルを表示してしまったり、エクスプローラー上の他のファイル名から情報が漏れてしまうのを防ぐためです。

普段作業をしていると、当たり前のようにファイルを開いたり閉じたりしていると思いますが、ファイルを開くというのは案外時間がかかっているものです。

特に大人数が参加していたり、重要な相手(顧客など)とのリモート会議では、相手を待たせまいとして、ついつい操作を急いでしまうことがあるかと思います。

あせって誤ったファイルを開いて情報を流出させると、自分たちの損失になるだけでなく、相手からの信頼も失ってしまうかもしれません。

事前に準備しておくのは、意識していればそこまで負担になるような作業ではないはずです。ぜひ、こちらも習慣としましょう。

5. 予測変換機能をOFFにしておく。

予測変換機能は、今や誰もが当たり前のように使う機能になりました。もはや使っているという意識さえ持たずに使っているかもしれません。

そんな予測変換機能も、情報流出の原因になる可能性があります。

たとえば会社勤めをしている方であれば、顧客の名前を入力する機会は多々あると思います。予測変換機能は、入力された内容を記憶し、次回同じ内容を効率的に入力できるようレコメンド(おすすめ)してくれるので、一度入力された顧客名をサジェスト(提案)してくる可能性は大いにあります。

顧客との打ち合わせ中に、他の顧客の名前が変換候補に出てくれば、相手から取引があることを疑われる可能性は十分にあるでしょう。

このような事態を防ぐためにも、リモート会議時には予測変換機能はOFFにしておいた方が望ましいです。

Windows11では、予測変換機能は以下の方法でOFFにすることができます。

  1. タスクバーにあるIME(全半角を切り替えるたびに「A」や「あ」と表示される部分)を右クリック
  2. 「設定」を選択
  3. 表示されるMicrosoft IMEウィンドウから「全般」を選択
  4. 予測入力のプルダウンで「オフ」を選択

6. ファイルはタスクバーから開く。

これは、画面共有の際に、個別のアプリケーションではなく、デスクトップを共有している場合に注意すべきポイントです。

複数のアプリケーションを開いている場合、切り替える方法はいくつかあります。

よく使用されるのは、Alt + Tabを使用した画面の切り替えでしょう。直前に開いた画面を優先的に表示できるため、ファイルを跨いだ作業をする際によく使われるやり方です。

しかし、リモート会議でデスクトップを共有している際に、Alt + Tabでアプリケーションを切り替えるのはおすすめできません。

なぜかというと、ファイルをたくさん開いている場合、目的のウィンドウがどこにあるのかが分かりにくく、誤って別のファイルを開いてしまい、そこから情報が流出する可能性があるためです。

Alt + Tabは、直前に開いていた画面を優先して表示する仕様のため、ウィンドウの表示順が画面切り替えのたびに入れ替わります。そのため、目当ての画面がどこにあるのかをいちいち探さないといけなくなり、似たような画面が並んでいる場合には誤った画面を開くリスクが高くなります。

一方で、タスクバー上では、アプリケーションは開いた順番で並びます。また、同一アプリケーションで複数ファイルを開いている場合、ファイルは開いた順番に並びます。つまり、ファイルを切り替えるたびに、並び順が変わることはありません。

画面切り替えの際、同じ画面が毎回同じ位置にあったほうが迷わなくてすみます。こうすることで、余計なウィンドウを開くことがなくなり、より安全に画面切り替えができると考えられます。

7. エクスプローラーのナビゲーションウィンドウを非表示にしておく。

エクスプローラーのナビゲーションウィンドウを非表示にしておくことも重要です。

ナビゲーションウィンドウは、エクスプローラーの左側に表示されるパネルのことで、使用しているPCのフォルダが階層構造で表示され、フォルダ間を簡単に移動できるようになっています。

この機能は、複数のフォルダをまたがって作業をしているときには非常に便利な機能なのですが、リモート会議中は表示しないようにしておくほうが無難です。

なぜかというと、ナビゲーションウィンドウにはフォルダ階層が表示されてしまうため、フォルダに顧客の名称などが入っていた場合、それが会議参加者に見えてしまう可能性があるためです。

打ち合わせ用のフォルダを用意して、必要なファイルをそこに格納しておくことで余計なファイルを見せないよう準備する方も多いかもしれませんが、それでもナビゲーションウィンドウから情報が流出する可能性はあります。

やはり、リモート会議の直前に、きちんとナビゲーションウィンドウを非表示にしておくのが良いでしょう。

なお、Windows11であれば、ナビゲーションウィンドウの表示/非表示は以下の手順で切り替えることができます。

  1. エクスプローラの上部にある「表示」メニューを押下
  2. 表示されるメニューの中から「表示」を選択
  3. 表示されるメニューの「ナビゲーションウィンドウ」をクリック

おわりに

この記事では、リモート会議で情報流出を防ぐために気をつけるべきことを解説しました。

リモート会議を活用することは、もはや当たり前のこととなりつつあります。一方で、慣れていないがゆえに、適切な使い方ができていない方もまだまだ多いのではないでしょうか。

多少効率が悪いくらいであれば、時間をかけて徐々に慣れていけば良いかもしれませんが、情報の流出はそうも言ってはいられません。

本記事で紹介したような点に注意した上で、安全にリモート会議を活用していただければと思います。